この記事は Developer Programs Engineer である Christopher Arriola の記事 "Supporting Kotlin Google Maps Platform Developers" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

Google が Android で Kotlin に対応すると発表して以来、Kotlin をプログラミング開発言語として採用する Android デベロッパーが増えています。デベロッパーが Kotlin を好む理由は、表現力が豊かな言語で、Null を厳格に扱うことで相互互換性の高いプログラミングが可能であり、Java との相互運用性もあるためです。実際、Android での Kotlin の現況に関する最新調査では、デベロッパーの 50% が Kotlin におおむね満足していること、プロの Android デベロッパーの 60% が Kotlin を使用していること、Google Play の上位 1,000 アプリの 70% には Kotlin で書かれたコードが含まれていることがわかりました。

この Android デベロッパーの状況変化に対応して、Google は Kotlin 拡張機能(KTX)ライブラリを開発し、Google Maps Platform ドキュメントの随所に Kotlin のスニペットを記載するほか、GitHub にも Kotlin のサンプルコードを掲載しました。

KTX ライブラリ

KTX ライブラリを使えば、Kotlin プログラミング言語の使用者は、より自然でなじみのある簡潔なコードを書くことができます。KTX ライブラリのセットは既存の Google Maps Platform の Android SDK をラップしているので、拡張関数、ラムダ、名前付きパラメータ、コルーチンといった Kotlin 固有の機能をいくつか使うことができます。

現在、KTX ライブラリは、Places SDK for Android の拡張機能を提供している Places KTX ライブラリで公開されています。また、Maps SDK for Android の拡張機能を提供している Maps KTX ライブラリ、Google の Android ユーティリティ ライブラリでも公開されています。これらのライブラリは任意に統合でき、Kotlin 固有の機能を利用しながら、使い慣れたお気に入りのライブラリの使用を可能にします。

Google Maps Platform ドキュメントにおける Kotlin のコード スニペット 高品質で機能的なコード スニペットは、SDK を使うデベロッパーに快適な利便性を提供する鍵です。そのため、Maps SDK for AndroidPlaces SDK for Android のドキュメント全体に、Java と並んで Kotlin のスニペットを追加しました。今後はコード スニペットが示される箇所すべてにおいて、Java と Kotlin 両方のタブが表示されるので、ご自身の開発要件に関連の深い方を選んでお使いください。


今後も、ドキュメントに出てくる Google Maps Platform のすべての新たなコードサンプルには、Kotlin と Java 両方のスニペットを併記します。

GitHub の Kotlin サンプル

最後に、Google Maps Platform の SDK を使った共通シナリオに基づいた Kotlin のサンプル アプリケーションも公開しています。これらのサンプルは GitHub(Places, Maps)で公開しているので、PC へと直接クローンできます。オープンソースのプロジェクトなので、気になる点はオープンにしてください。

Google によるプログラミング言語へのサポートについて最新情報を知りたい方は、Twitter でフォローしてください。皆さんが Kotlin を使って開発したものを見るのを楽しみにしています。

Google Maps Platform に関する詳しい情報はこちらをご覧ください。ご質問やフィードバックはページ右上の「お問い合わせ」より承っております。

Posted by 丸山 智康 (Tomoyasu Maruyama) - Google Maps テクニカル アカウントマネージャ