Local blog for Japanese speaking developers
Android 9 Pie の概要
2018年10月2日火曜日
この記事は
エンジニアリング担当 VP、Dave Burke
による Android Developers Blog の記事 "
Introducing Android 9 Pie
" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
1 年以上の開発とアーリー アドプターによる何か月ものテストを経て、Android の最新版 Android 9 Pie を世界にリリースしました。
Android 9 では、機械学習の力を活用してスマートフォンがもっと賢くシンプルになり、ユーザーに合わせて最適化されています。ユーザー向けのすべての新機能は、
こちら
からご覧いただけます。Android 9 には、デベロッパーの皆さんがアプリを強化し、新たな体験を構築して、エンゲージメントを向上させることができる新たな方法がたくさん組み込まれています。
これまで、1000 件以上のバグの報告や機能リクエストを含め、皆さんからたくさんのフィードバックをいただきました。どうもありがとうございます!プレビュー ビルドは、Android ベータ版プログラムを通して 14 万人以上の方々にお試しいただきました。また、
7 社のパートナー端末メーカー
もフラッグシップ端末にベータ版を搭載し、世界中のユーザーがフィードバックを提供できるようにしました。
ソースコードを
Android オープンソース プロジェクト(AOSP)
にプッシュするとともに、世界中の全 Pixel ユーザーに向けて Android 9 をロールアウトを始めます。今後数か月間で、Android 9 はさらに多くの端末で利用できるようになります。
私たちは、世界中のデベロッパーがビジネスで成功するための最高のオープン プラットフォームとして、Android を進化させ続けます。私たちは Android 9 と、Google Play のアプリや
ゲーム
向けの
強力な新機能
を通して、皆さんがすばらしい体験を構築し、安全でコスト効率のよい形で世界中の適切なユーザーに使ってもらうことができるように取り組んでいます。
Android 9 の特徴
コアに機械学習機能を備え、さらにスマートになったスマートフォン
Android 9 では、スマートフォンを使うたびに皆さんの好みを学習し、自動的に調整を行います。電池寿命を最大限に活用することに始まり、いつも使っているアプリを一番使いたいときに使いやすい場所に表示することまで、Android 9 ではすべてが長時間にわたってスマートに実行されます。
アダプティブ バッテリー
DeepMind
と連携して、
アダプティブ バッテリー
と呼ばれる機能を組み込んでいます。この機能により、機械学習を通じて、ユーザーが最も重視しているアプリのシステム リソースが優先されるようになります。アプリが
Doze
、
アプリ スタンバイ
、
バックグラウンド制限
に対して最適化されている場合、アダプティブ バッテリーはそのままで適切に機能します。まだアプリを最適化していない場合は、
電力管理に関するドキュメント
の詳細を確認してください。
Slices
Slices
は、全画面でのアプリ操作以外でエンゲージメントを可能にすることで、ユーザーのタスクの実行を高速化します。これは、Google 検索アプリの中に、皆さんのアプリの高機能でダイナミックかつインタラクティブなコンテンツを表示できる UI テンプレートを用いて実現されています。今後、Google アシスタントなどの他の場所でも利用できるようになります。Slices を作成してアプリを強化する詳しい方法については、
こちら
をご覧ください。
アプリ アクション
アプリ アクション
はアプリの視認性を引き上げる新しい方法で、エンゲージメントを向上させることができます。この方法は、機械学習を活用し、アプリのセマンティック インテントとユーザーのコンテキストに基づいて、適切なタイミングでアプリをユーザーに表示できるようにします。
皆さんのアプリをアプリ アクションに対応させ、ユーザーのクエリに答えて Google および Android の複数のサーフェスに表示させることができるように、今後数週間のうちに、アプリの登録方法や、1 つまたは複数のユーザー インテントの処理方法について詳しく説明します。
テキスト分類器と Smart Linkify
日付や便名などの多くのタイプをサポートするために、
TextClassifier API
を通じてコンテンツまたはテキスト入力のエンティティを識別する ML モデルが拡張されています。Smart Linkify を使用すると、
Linkify API
を通じて TextClassifier モデルを活用できます。たとえば、さまざまな方法でユーザーのアクションをすばやくフォローできるようにします。Smart Linkify では、パフォーマンスとともに検出精度が大幅に改善しています。
Neural Networks API 1.1
Android 9 では、端末上での機械学習を高速化する Android 機能を強化するため、アップデートされた
Neural Networks API
が搭載されています。
Neural Networks 1.1
には、Pad、BatchToSpaceND、SpaceToBatchND、Transpose、Strided Slice、Mean、Div、Sub、Squeeze という 9 種類の新しい操作が追加されています。API の典型的な活用方法として、
TensorFlow Lite
を通しての利用があげられます。
今まで以上に簡単にスマートフォンを徹底活用
スマートフォンを賢くするのはすばらしいことですが、ユーザーにとってテクノロジーが目立たないものであることも重要です。Android 9 では、Android の UI をシンプルでわかりやすいものに進化させました。デベロッパーにとって、この変更によってユーザーが皆さんのアプリを見つけ、使い、管理する方法が改善されます。
新しいシステム ナビゲーション
Android 9 には、これまで 1 年以上かけて準備してきた新しいシステム ナビゲーションが導入されています。新しいデザインのおかげで、Android のマルチタスクがわかりやすくなり、アプリを見つけるのもはるかに簡単になっています。上方向にスワイプすれば、どこからでも最近使ったアプリのフルスクリーン プレビューを表示でき、タップするだけでそこに戻ることができます。
ディスプレイの切り欠き
Android 9 の
ディスプレイの切り欠きのサポート
によって、画面いっぱいに表示される最新のスクリーンをフル活用することができます。ほとんどのアプリでは、切り欠きのサポートはシームレスに行われます。つまり、システムがステータスバーの高さを管理して、アプリのコンテンツを切り欠きから分離してくれます。没入型コンテンツを提供するアプリでは、
ディスプレイの切り欠き API
を使用して、切り欠きの位置と形状を確認したり、その周囲に広がる全画面レイアウトをリクエストしたりできます。開発やテストを簡単に行えるように、任意の端末でいくつかの切り欠きの形状をシミュレートするデベロッパー オプションも追加されています。
没入型コンテンツを提供するアプリでは、ディスプレイの切り欠きがある端末でも全画面表示が可能です。
通知とスマート リプライ
Android 9 の通知は、さらに便利で実用的になっています。メッセージング アプリでは、新しい
MessagingStyle
API を使って会話を表示したり、写真やステッカーを貼り付けたり、スマート リプライを提案したりできます。間もなく
ML Kit
を使用して、アプリでスマート リプライの提案を生成できるようになります。
MessagingStyle 通知では、会話やスマート リプライを表示したり [左]、画像やステッカーを貼り付けることができます [右]。
テキスト拡大鏡
Android 9 には、テキスト選択時のユーザー エクスペリエンスを改善する
Magnifier ウィジェット
を追加しています。Magnifier ウィジェットを使うと、ユーザーはドラッグ可能なペインでテキストをズーム表示しながら、高い精度でカーソルやテキスト選択ハンドルを操作できます。このウィジェットは、ウィンドウ内の任意のビューにアタッチすることができるので、カスタム ウィジェット内で使うことも、テキストのレンダリングをカスタマイズする際に使うこともできます。
Magnifier ウィジェット
は、テキストだけでなく、任意のビューやサーフェスにズームする機能も提供できます。
この機能の詳細については、
最近のブログ投稿
をご覧ください。
PrecomputedText
、行の高さやベースライン テキストの調整など、その他のテキスト機能についても説明されています。
ユーザーのセキュリティとプライバシー
バイオメトリック プロンプト
認証にさまざまなバイオメトリック センサーが使用されていますが、Google では、あらゆるセンサータイプとアプリでエクスペリエンスの一貫性を向上させています。Android 9 には、サポートされるタイプのバイオメトリック認証をユーザーに求める、システム管理ダイアログが導入されています。アプリ独自のダイアログをビルドする必要はなくなりました。代わりに
BiometricPrompt API
を使用すると、標準のシステム ダイアログが表示されます。この API では、指紋認証センサー(ディスプレイ内センサーを含む)に加えて、顔および虹彩認証がサポートされます。
アプリで独自の指紋認証ダイアログを描画している場合、できるだけ速やかに
BiometricPrompt API
の使用に切り替える必要があります。詳細については、
こちらの投稿
をご覧ください。
Protected Confirmation
Android 9 には、Trusted Execution Environment(TEE)を使用して任意のプロンプト文字列がユーザーに確実に表示および確認されるようにする
Android Protected Confirmation
が導入されています。TEE では、ユーザーが正常に確認した場合にのみ、アプリで検証できるプロンプト文字列が署名されます。
秘密鍵の強力な保護
新しい
KeyStore
タイプとして StrongBox を追加しているため、独立した CPU、RAM、安全なフラッシュを備えた耐タンパー性があるハードウェアで鍵を格納する端末に API サポートが提供されます。
KeyGenParameterSpec
で StrongBox セキュリティ チップを通じて鍵を保護する必要があるかどうかを設定することができます。
DNS over TLS
Android 9 では DNS over TLS がビルトインでサポートされており、ネットワークの DNS サーバーが DNS over TLS をサポートしている場合、DNS クエリが自動的に TLS にアップグレードされます。ユーザーは、ネットワークとインターネットの設定に新しく追加された Private DNS モードで、DNS over TLS の動作を管理できます。独自の DNS クエリを実行するアプリは、新しい API である
LinkProperties.isPrivateDnsActive()
を使って DNS モードを確認することができます。詳細については、
こちらの投稿
をご覧ください。
HTTPS のデフォルト化
すべてのネットワーク トラフィックをクリアテキスト(暗号化されていない HTTP)から TLS で保護されたウェブサイト(HTTPS)に移行するという大きな取り組みの一環として、
ネットワーク セキュリティ構成
のデフォルトがすべてのクリアテキスト トラフィックをブロックするように変更されます。特定のドメインで明示的にクリアテキストをオプトインしない限り、TLS で接続する必要があります。詳細については、
こちら
をご覧ください。
コンパイラベースのセキュリティ対策
Android 9 では、プラットフォームの保護を強化するためのコンパイラレベルの対策を拡大しています。これは、危険な動作を実行時に検知することを通して行っています。Control Flow Integrity(CFI)技術は、コード再利用攻撃や任意のコードが実行されることを防ぐ際に役立ちます。Android 9 では、メディア フレームワークや、NFC、Bluetooth などのセキュリティが重要なコンポーネントで、CFI の利用を大幅に拡大しています。さらに、Android 共通カーネルに LLVM でビルドする際の CFI カーネル サポートを導入しています。
また、メモリ破損や意図しない情報公開にまつわる脆弱性への対策として、整数オーバーフロー無害化の利用を拡大します。libui、libnl、libmediaplayerservice など、今までに脆弱性が発見されているライブラリや複雑で信頼できない入力を処理する場所の無害化を優先しています。詳細については、
こちらの投稿
をご覧ください。
ユーザーのプライバシー
Android 9 では、たくさんの新手法を用いてプライバシー保護を強化しています。システムは、アイドル状態のアプリからのマイク、カメラ、およびすべての
SensorManager
センサーに対するアクセスを制限するようになります。アプリの UID がアイドルである間は、マイクは空のオーディオを報告し、センサーはイベントの報告を停止します。アプリで使っているカメラは切断され、アプリが利用しようとするとエラーが発生します。ほとんどの場合、既存のアプリでこれらの制限によって新たな問題が起こることはないはずです。しかし、このようなリクエストを行っている場合は、削除することをおすすめします。
さらに、Android 9 では、プラットフォームの
build.serial
識別子へのアクセスが
READ_PHONE_STATE
パーミッションで保護され、ユーザーが制御できるようになります。
build.serial
識別子にアクセスするには、
Build.getSerial()
メソッドを使う必要があります。
プライバシー関連のすべての変更点については、
こちら
をご覧ください。
新しくなったカメラ、オーディオ、グラフィックのエクスペリエンス
マルチカメラ API などのカメラのアップデート
Android 9 では、マルチカメラ API をサポートしている端末で
2 つ以上の物理カメラ
のストリームを同時に開くことができます。デュアルフロントまたはデュアルバック カメラが搭載されている端末では、シームレスなズーム、ぼかし、立体視など、単一のカメラでは実現できない画期的な機能を実現できます。API を使うと、論理カメラ ストリームや、2 つ以上のカメラを自動的に切り替える融合カメラ ストリームを呼び出すこともできます。
カメラに関するその他の改善点として、最初の撮影の際の遅延を短縮するために役立つ新しい
Session パラメータ
、カメラのストリーミングを停止して再開しなくてもカメラ クライアントがさまざまなユースケースを扱えるようにする Surface 共有などがあります。また、ディスプレイを利用した
フラッシュをサポート
する API や、アプリレベルでのイメージの安定化や特殊効果に利用できる
OIS タイムスタンプ
にアクセスする API が追加されています。
HDR VP9 動画と HEIF イメージ圧縮
Android 9 では、組み込みで HDR VP9 Profile 2 がサポートされており、HDR 対応端末に HDR ムービーを提供できます。
大変うれしいことに、
HEIF
(heic)イメージ エンコーディングがプラットフォームに追加されます。HEIF は、写真の世界では有名なフォーマットで、圧縮率が高いので、ストレージやネットワークのデータを節約できます。Android 9 端末では、この HEIF がプラットフォームでサポートされるため、バックエンド サーバーから簡単に HEIF イメージを送って活用できるようになります。アプリがこのデータ フォーマットによる共有や表示に対応できることを確認できたら、アプリにイメージを保存する際のフォーマットとして HEIF を試してみてください。
ImageDecoder
や
BitmapFactory
を使うと、jpeg-to-heic 変換を行って jpeg からビットマップを取得することができます。また、AndroidX ライブラリの
HeifWriter
を使うと、YUV バイト バッファ、Surface、Bitmap のいずれかから HEIF の静止イメージを書き込むことができます。
Dynamics Processing で強化されたオーディオ
Dynamics Processing API
を使用すると、新たなオーディオ エフェクトを使って特定の周波数を分離し、大きい音を小さくしたり、小さい音を大きくしたりして、アプリの音響品質を向上させることができます。たとえば、騒音が大きな環境、距離が離れた環境、または音響的に問題がある環境で小さな声で話している話者の声を改善することができます。この API により、プレイコライザー、マルチバンド圧縮ツール、ポストイコライザー、リンクされたリミッターなど、マルチステージかつマルチバンドの Dynamics Processing エフェクトへのアクセスが提供されます。
ビットマップとドローアブルに便利な ImageDecoder
ImageDecoder
API を使うと、簡単にイメージをビットマップやドローアブルにデコードできるので、バイト バッファ、ファイル、URI からビットマップやドローアブルを作成できます。この API には、BitmapFactory より優れた点がいくつもあります。たとえば、厳密なスケールのサポート、1 ステップでハードウェアのメモリにデコードする機能、デコード時のポスト プロセッシングのサポート、アニメーションするイメージのデコードなどです。詳細については、
こちら
を参照してください。
ネットワーク接続とロケーション
Wi-Fi RTT による屋内位置測定
Android 9 では、Wi-Fi Round-Trip-Time(RTT)とも呼ばれる IEEE 802.11mc WiFi プロトコルがプラットフォームでサポートされているので、屋内位置測定機能をアプリに組み込むことができます。この仕組みがハードウェアでサポートされている場合、位置情報のパーミッションと位置情報が有効になっている Android 9 端末では、アプリから
RTT API
を使って近くの Wi-Fi アクセス ポイント(AP)までの距離を計測できます。RTT は、端末が AP に接続していなくても利用できます。ただし、プライバシー保護のため、距離の測定はスマートフォン側からだけ行うことができます。AP 側から距離を測定することはできません。
3 つ以上の AP までの距離がわかれば、端末の位置を 1〜2 メートルの精度で計算できます。この精度で位置が測定できると、屋内ナビゲーション、明確な音声制御(例:「このライトを付けてください」)などの高精度ロケーションベース サービス、ロケーションベースの情報(例:「この製品はスペシャル オファーが利用できますか?」)といったユースケースをサポートできます。
JobScheduler でのデータコスト感度
JobScheduler
は、スケジューリングされたタスクや、
Doze
、
アプリ スタンバイ
、
バックグラウンドの制限
を超えて動作する作業を管理する Android の中核サービスです。Android 9 の JobScheduler では、ネットワーク関連ジョブの処理が改善され、携帯通信会社から個別に提供されるネットワークのステータス シグナルと連動するようになっています。ジョブでは、予想データサイズの宣言、プリフェッチの合図、詳細ネットワーク要件の指定などができるようになっています。携帯通信会社は、ネットワークが混雑しているか、定額制かを報告できます。JobScheduler は、そのネットワークのステータスに基づいて作業を管理します。たとえば、ネットワークが混雑している場合、JobScheduler は大きなネットワーク リクエストの実行を先送りする可能性があります。定額制の場合は、あらかじめ見出しの一覧を取得しておくなど、プリフェッチ ジョブを実行してユーザー エクスペリエンスを改善する可能性があります。
NFC による支払いと安全な取引のための Open Mobile API
Android 9 には、
GlobalPlatform Open Mobile API
の実装が追加されています。サポート対象の端末では、アプリが
OMAPI API
を使ってセキュア エレメント(SE)にアクセスし、スマートカードによる支払いなどの安全なサービスを利用できます。ハードウェア抽象レイヤー(HAL)があるので、基盤となる API は、利用できるさまざまなセキュア エレメント(eSE、UICC など)を列挙できます。
アプリのパフォーマンス
ART のパフォーマンス
Android 9 では、ART ランタイムがすべてのアプリのパフォーマンスと効率性を改善します。アプリの最適化と、コンパイルされたアプリのコードのメモリ内フットプリント削減のために、ART による実行プロファイルの利用が拡大されています。ART は、端末上でプロファイル情報を使って DEX ファイルの書き換えを行うようになっており、一般的なアプリではファイルが最大 11% 削減されます。これは、システム DEX メモリ使用量の減少やアプリのスタートアップ時間の高速化と密接な相関関係があると考えています。
Kotlin 向けのオプティマイズ
Kotlin は、
Android のファーストクラス言語
です。まだ試していないという方は、ぜひお試しください!私たちは、Android の Kotlin に対してたゆまぬ貢献を重ねており、Kotlin コードのパフォーマンス最適化など、今後もサポートを拡大し続けます。Android 9 では、その最初の成果を見ることができます。特にループを対象とした複数のコンパイラ最適化が行われており、よりよいパフォーマンスを引き出せるようになっています。また、JetBrains と連携して、Kotlin の生成コードを最適化する作業も続いています。Kotlin を対象としたすべての最新のパフォーマンス改善は、Android Studio の Kotlin プラグインを最新に保つだけで利用できます。
本日は、Android 9 - API 28 SDK(rev.6)へのアップデートもリリースいたします。ここでは、特に使用頻度が高いいくつかの API に null 可能性アノテーションが含まれるようになっています。この変更の詳細については、今後の投稿で詳しくお伝えします。
最新の Android
Android 9 では、セキュリティ、パフォーマンス、安定性機能への大きく継続的な投資の一環として、Android の土台とそこで動作するアプリを最新化しています。
昨年
お知らせしたように、2018 年 11 月以降、Google Play のすべてのアプリのアップデートで、Android Oreo(
targetSdkVersion
26 以降)をターゲットにすることが義務づけられます。それと合わせて、Android 4.2(API レベル 17)よりも前のプラットフォームをターゲットにしているアプリをインストールするユーザーには、この日以降、警告ダイアログが表示されるようになります。移行の助けとなる
リソースのチェックリスト
はこちらです。皆さんのアプリで最新の Android を最大限に活用していただくことを期待しています。
Android 9 リリースに向けたアプリの準備
Pixel ユーザーには本日から、その他の端末には数か月後から Android 9 が配信されるので、できるだけ早くアプリの互換性をテストすることが重要になります。そのためには、Android 9 を実行している端末か
エミュレータ
に、Google Play にある現在のアプリをインストールします。このフローの中で、アプリが適切な見栄えで動作し、Android 9 の
動作の変更点
に問題なく対応できるようにしてください。
さらに、アプリの非 SDK インターフェースの使用にも注意してください。Android 9 では、一部の非 SDK インターフェースへのアクセスが制限されているので、これらのインターフェースへの依存を削減する必要があります。詳細については、
最近の投稿
をご覧ください。
必要なアップデートを終えた後は、アプリのプラットフォームのターゲットを変更せず、すぐに Google Play で公開することをおすすめします。これにより、Android 9 API を使ったアプリの強化やターゲット変更作業を行っている間も、ユーザーは Android 9 の優れたエクスペリエンスを利用できるようになります。
Android 9 の機能と API を使用してアプリを強化する
準備ができたら、Android 9 に移行し、Android 9 の
新機能と API
を使ってビルドします。
この作業を始めるには、正式な API 28 SDK と最新のツールおよびエミュレータ イメージを Android Studio 3.1 にダウンロードするか、最新版の
Android Studio 3.2
を使用してください。その後、プロジェクトの compileSdkVersion と targetSdkVersion を API 28 にアップデートします。アプリのターゲットを変更する際には、適用されるすべての
動作の変更点
をサポートするようにしてください。
準備ができ次第、APK のアップデートを Google Play に公開できます。まずは、
Google Play のベータ版テスト機能
を使って、少人数のユーザーから初期段階でのフィードバックを入手し、段階的に本番環境にロールアウトするのが一般的な戦略です。
詳細およびデベロッパー向けのドキュメントについては、
Android 9 サイト
をご覧ください。また、デベロッパー向けに Android 9 の新機能を解説した
こちらの動画
と
Google I/O Android プレイリスト
をご覧ください。
お手元の端末へ
Pixel スマートフォンでは、本日より Android 9 への OTA アップデートがロールアウトされます。また、ベータ版プログラムに参加している Sony Mobile、Xiaomi、HMD Global、Oppo、Vivo、OnePlus、Essential の各端末およびすべての Android One 認定端末は、この秋の終盤までにアップデートを受信します。さらに、今年中に Android 9 のリリースまたは端末アップグレードを行うために、その他のたくさんのパートナーとも協力しています。
いつものように、手動で書き込みやダウンロードを行う方のために、Pixel 端末のシステム イメージが
こちらで公開されています
。Android 9 のソースを探している方は、
Android オープンソース プロジェクト
の Android 9 ブランチの下にあるレポジトリにあります。
こちら
をご覧ください。
次のステップ
公式リリースが行われたので、Developer Preview はクローズします。Developer Preview の Issue Tracker も近日中にクローズし、新しい問題に移行する予定です。フィードバックがある方は、遠慮なく AOSP Issue Tracker の Android 9 に
新しい問題を送信
してください。
Android 9 Developer Preview や公開ベータ版に参加してくださった、たくさんのデベロッパーとアーリー アドプターの皆さん、本当にどうもありがとうございました。Android 9 プラットフォームがデベロッパーやユーザーにとってすばらしいものとなるために、皆さんの貢献は欠かせません。
Reviewed by
Yuichi Araki - Developer Relations Team
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Android Support Library
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chrome 98
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