この記事は プロダクト マネージャー、Tom Grinsted による Android Developers Blog の記事 "Build a subscriptions business on Google Play with these new features and best practices" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

サブスクリプションは持続可能な収入源になり得るため、自信を持って長期的なビジネスの拡大に投資できるようになります。Google Play では、サブスクリプション アプリが急速に拡大しています。定期購入のユーザー数は昨年 1 年間で倍増し、その額は過去 3 年間で 10 倍になっています。成長著しいサブスクリプション ビジネスをさらに支援するため、I/O 2017 では Google Play Console のサブスクリプション ダッシュボードを紹介しました。そして新たに獲得、維持、キャンセルに対応した新しい 3 つの定期購入レポートが追加されました。これによって、データを理解し、情報に基づくビジネスの決定ができるようになります。以下では、新機能とサブスクリプション ビジネスを拡大するための最新ベスト プラクティス、そして Google Play で成功を収めている他のデベロッパーの事例を紹介します。

Google Play Console で利用できる新しいサブスクリプション レポート

Google Play Console の 3 つの新しいサブスクリプション レポート

獲得レポートを使うと、Adwords や UTM タグ キャンペーンなどの異なる獲得チャンネルを評価できます。どのチャンネルやキャンペーンが新しいサブスクリプション 購入者をもっとも多く獲得できているかを判断する際に役立ちます。

維持レポートには、サブスクリプション 購入者の維持期間が表示され、対象をカスタマイズすることも可能です。さまざまなサブスクリプション プロダクトの比較、無料試用サービスの終了などの主要なイベントのグラフ表示、意思決定を迅速に行うための予測値の表示なども簡単に行うことができます。

最後は、キャンセル レポートです。この詳細なキャンセル データから、ユーザーがキャンセルしたタイミング、ユーザーが自分でキャンセルを選んだ場合などの自発的キャンセルか、支払いに失敗した場合など非自発的理由か、などがわかります。ユーザーがキャンセルと合わせてアンインストールを行ったのかどうかもわかります。

Google Play Console の改善は、これからも続きます。サブスクリプション機能の改善についてアイデアやフィードバックをお持ちの方は、どうぞお知らせください

新しい Google Play Billing Library の活用


これらの機能を活用するには、アプリの定期購入の支払手段として Google Play Billing を利用する必要があります。Play Billing は、新しい Google Play Billing Library を利用すると簡単に実装できます。Play Billing もアップデートされており、アプリの公開時ではなく、購入者が購入処理を開始しようとしたタイミングで課金パーミッションが強制されるようになっています。つまり、Play Billing がサポートされている国とサポートされていない国の両方で 1 つの APK を 公開できます(サポートされていない国向けに課金パーミッションを使わない APK を別管理する必要はありません)。アプリ内購入を提供する前に、課金がサポートされているかどうかをまず確認することを忘れないようにしましょう。

「サブスクリプション 第一」の企業になり、Google Play で成功を収める


デベロッパーが Google Play でのサブスクリプション の提供に慣れていくにつれ、成功を収めているパートナーは、効果的な対策について多くのことを学んでいます。サブスクリプション アプリについて専門的な知識を持つパートナー マネージャーの Niko Schröer は、成功を収めるサブスクリプション 企業になるために役立つ新しい投稿を Medium に掲載しています。その投稿には、2017 年 7 月に公開された Android の定期購入者についての詳細なユーザー リサーチ [PDF] へのリンクがあります。このドキュメントは、ユーザーが定期購入プロダクトに何を求めているかを理解するうえで役立ちます。サブスクリプションに関する新しいベスト プラクティスも公開されており、Google Play で成功するための秘訣と併せて Playbook アプリで読むこともできます。

他のデベロッパーはどうやって Play のサブスクリプションで成功を収めているか


シンガポールをベースとする動画アプリ Viki は、サブスクリプション を使って持続可能、予測可能な収入ストリームを構築しており、それによって独自コンテンツへの投資やユーザーへの上質な体験の提供を実現しています。サブスクリプション による合計収益はこの 1 年で 200% 以上、中東やラテンアメリカなどの新興市場では 700% 増加しています。Viki のプロダクトおよびエンジニアリング担当上級副社長である Alex Chan 氏の話をお聞きください。

中東と北アフリカで人気の音楽サービスである Anghami のデベロッパーは、ユーザー インターフェースの実験とお試し価格によってアプリの定期購入者数を増加させました。Anghami はある宣伝期間にお試し価格を使い、1 日あたりの平均登録者数と比較して新規登録者を 400% 増加させました。詳しくは、Anghami が定期購入を成功させた方法をご覧ください。
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Reviewed by Hak Matsuda - Developer Relations Team