Google Identity Services(GIS)
Google が最優先しているのは、オンラインのユーザーの安全を守ることです。そのため、私たちは個人情報を安全に保つための新しいツールや機能の開発に継続的に取り組んでいます。
2021 年 8 月に、新しい Identity API ファミリーとして、Google Identity Services(GIS)をリリースしました。これは、複数の ID サービスを 1 つのウェブ ソフトウェア開発キット(SDK)にまとめたものです。この SDK には、Google でログインするためのボタンや、簡単に利用できる認証プロンプトである One Tap が含まれています。Google でログインと One Tap では、パスワードではなく、セキュア トークンを利用してサイトやアプリにログインします。
今回は、このひとつに統合された Google Identity Services SDK に認可機能が追加されたことをお知らせします。これにより、この ID ソリューション スイートの価値はさらに高まり、デベロッパーもこれまで以上にシンプルに実装できるようになります。
キャプション : 個々の同意オプションが表示された認可画面
新機能
アップデート版のライブラリでは、認証と認可の両方が「ワンストップ ショップ」としてデベロッパーに提供されます。認証では、新規ユーザーが登録をしたり、登録済みのユーザーがログインしたりできます。もう一方の認可では、ユーザーの同意のもと、デベロッパーが Google API を呼び出すアクセス トークンを受け取ることができます。
デベロッパーによる細かな制御を実現するため、新しい SDK では、認証と認可のタイミングを明確に分けることがサポートされています。そのため、サイトやアプリのニーズに応じて、認証と認可の呼び出しを 2 つの独立した別々のフローとして行うことができます。
メリット
新しい SDK には、ブラウザベースのポップアップ ダイアログが使われています。そのため、サイトやアプリを利用するユーザーの手間が減り、認証や認可のフローが効率化されて、ユーザー エンゲージメントが向上します。
加えて、期限切れアクセス トークンの自動更新を削除することにより、エンドユーザーが明示的にセッションを更新しなければならなくなるため、長時間持続するトークンが意図しない目的に使われることを防ぐことができ、フロー全般のセキュリティが向上します。
さらに、新しいライブラリを使うことで、複雑な組み込み作業が軽減され、開発にかかる時間や労力を最小限にとどめることができます。組み込み作業を一層シンプルにするため、簡単に使える記述済みのスクリプトも提供します。このコード スニペットは、コピーしてパートナー サイトに直接貼り付けて使うことができます。
Google の認証や認可のフローを利用するユーザーは、2 要素認証、パスワード回復フローなどの Google が誇る最先端のセキュリティ インフラストラクチャによるメリットを活用できます。また、認可機能が有効になっているすべてのサイトやアプリで、Google が検証済みであるという安心を得ることができます。
Google Identity Services(GIS)への移行の一環として、今後もソリューションの改善を続ける予定です。今年追加される新機能にご注目ください。
新しい Google Identity Services(GIS)ライブラリを活用するには、Google のデベロッパー サイトにアクセスし、[ 始めましょう ] ボタンをクリックして技術ドキュメントをご覧ください。