Carthage を使用して Maps SDK for iOS と Places SDK for iOS をインストールする
2020年7月14日火曜日
この記事は Developer Programs Engineer の Christopher Arriola による Google Maps Platform Blog の記事 " Install Maps & Places SDK for iOS Using Carthage" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
Maps SDK for iOS ならびに Places SDK for iOS をアプリにインストールするために、分散型の依存関係管理ツール Carthage をバージョン 3.9.0 から正式にサポートするようになりました。
Carthage をサポートする理由
CocoaPods は、iOS 開発の初期の頃から、サードパーティ ライブラリの依存関係を管理する代表的なパッケージ管理ツールでした。CocoaPods によるライブラリの依存関係の管理は信頼性が高く、アプリに外部ライブラリを最も早く統合できるツールです。実際、Maps SDK のバージョン 1.0.1 を 2012 年 12 月にリリースして以来、Maps SDK は CocoaPods を通じて利用が可能でした。
CocoaPods は、確かに使いやすいのですが、クリーンビルドごとにプロジェクトの依存関係を都度コンパイルやビルドする必要があるため、時間の経過とともに、ビルド速度に悪影響を与える可能性があります。このような挙動は望ましくない場合もあり、Maps SDK と Places SDK のバイナリを .zip ファイルで配布する理由でもあります。こうすることで、依存関係をより細かく制御できるからです。
Carthage の依存関係は事前にビルドされており、ビルドごとに依存関係を再構築する必要がないため、依存関係をプロジェクトに手動で取り込むのと同じように機能します。さらに、Carthage を使えば、Carthage CLI コマンド
carthage update
を介して次のバージョンの更新を受け取ることができます。
Carthage を使用して Maps SDK や Places SDK をインストールする方法
まず、次の行を使用してプロジェクトのルート ディレクトリに Cartfile ファイルを作成または更新します。
binary "https://dl.google.com/geosdk/GoogleMaps.json"
Places SDK for iOS も使用している場合は、次の行も Cartfile に追加します(Places SDK for iOS のみを使用している場合でも、Maps SDK に依存しているため、上述の一文を含める必要があります)。
binary "https://dl.google.com/geosdk/GooglePlaces.json"
ファイルが作成されたら、コマンド
carthage update --platform ios
を実行して .framework ファイルを読み出し、ライブラリをアプリケーション バイナリにリンクしてプロジェクトに追加できます。
Maps SDK と Places SDK の Get Started ページにインストール ガイドを詳しく解説していますので、ご利用ください。
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Posted by 丸山 智康 (Tomoyasu Maruyama) - Google Maps テクニカル アカウントマネージャ