Kotlin の普及率が高まり(現在、Google Play のトップ 1000 アプリの 70% 以上が Kotlin を使用)、たくさんのデベロッパーに Kotlin を使われることで、Kotlin を活用した新たな方法でデベロッパーのエクスペリエンスをシンプルにすることができます。
Kotlin コルーチン は Kotlin の言語機能で、はるかに簡単でわかりやすい同時呼び出しを実現できます。現在、コルーチンを公式の推奨事項とする作業を行っています。また、コルーチンを使ってさらによいコードを書けるように、特によく使われている 3 つの Jetpack ライブラリ(
Lifecycle、
WorkManager、
Room)にコルーチンのサポートを組み込みました。
Jetbrains のチームの協力の元、Kotlin 自体もリリースのたびに進化を続けています。
Kotlin 1.4 では、コードのコンパイルの高速化、デフォルトで有効になる型推論の強化、関数インターフェースのほか、名前付き引数と位置引数の混在など、便利な改善も行われています。
また、Jetpack を強化する作業も続いています。Jetpack は複数の Android リリースに対応したライブラリ スイートで、一般的なモバイル開発パターンを迅速かつ簡単にするために設計されています。Dagger を愛用している人は多いので、Dagger チームと連携して
Hilt(デベロッパーに優しい Dagger ラッパー)を Android 推奨の依存性注入ソリューションとするための作業を行いました。この機能は、アルファ版として試すことができます。加えて、アプリのデベロッパーとライブラリのデベロッパーの両方がアプリの起動時間を短縮できるように、もう 1 つの新しいライブラリを追加しました。ライブラリの初期化処理を最適化する
App Startup です。
既存のライブラリ
にも
多くのアップデートを行っています。たとえば、Paging 3 はメジャー アップデートされ、コルーチンを完全にサポートした Kotlin ファースト版として書き直されています!
新しい UI ツールキット Compose の最新情報
生産性を大幅に向上させるには、もう 1 つ必要なものがあります。それは、Android で美しい UI をすばやく簡単に構築し、プラットフォーム API にネイティブ アクセスできる強力な UI ツールキットです。私たちが
Jetpack Compose を構築しているのはそのためです。この最新 UI ツールキットを使うと、少ないコードで強力なツールを使い、直感的な Kotlin API でアプリを作ることができます。
日本時間 6 月 11 日、
Jetpack Compose Developer Preview 2 をリリースしました。デベロッパーの皆さんが望んでいる機能が満載されています。
- ビューとの相互運用性(既存アプリに Composable 関数を含めることができます)
- アニメーション
- テスト
- Constraint Layout
- アダプタリスト
- マテリアル UI コンポーネント
- テキストと編集可能テキスト
- テーマとグラフィック
- ウィンドウ管理
- 入力とジェスチャー操作
Compose でアプリを作りやすくするため、Jetbrains Kotlin チームと密接に連携して Android Studio 4.2 にもたくさんの新機能を追加しています。
- コード生成用 Kotlin コンパイラ プラグイン
- Compose プレビュー アノテーション
- リアルタイム インタラクティブ Compose プレビュー
- 端末への Composable の個別デプロイ
- Compose コード補完
- Compose 用 Sample Data API
Compose はパフォーマンスの最適化を終えつつある段階であり、まだ本番環境で利用する準備は整っていませんが、ぜひお試しいただき、
フィードバックをお送りください。夏にはアルファ版を、来年には 1.0 をリリースする予定です。
新しくなった Google Play Console
Google Play は、デベロッパーのビジネス拡大をお手伝いすることに注力しています。その役割を念頭に置き、このプラットフォームで皆さんが最大限の成功を収められるように、
Google Play Console を再設計しました。わかりやすく、使いやすくなったことに加えて、以下の補助機能を追加しました。
- Google Play での成長をサポートするための機能を探して、見つけて、理解する
- ポリシーの変更、リリース ステータス、ユーザーのフィードバックに関する新しいガイダンスを探す
- 新しいユーザー獲得レポートで実績に関する知見を得る
- 新しいユーザー管理オプションで、チームの全員が Play Console 機能を使えるようにする
新しい Google Play Console の詳細については、
こちらのブログ記事をご覧ください。または、
play.google.com/console からベータ版をお試しください。皆さんからの多数のフィードバックを活用して、Google Play Console の改善をさらに続けていきます。ぜひご意見ご要望をお知らせください。