AMP の誤解を払拭する
2019年7月4日木曜日
この記事は Cemal Buyukgokcesu による The AMP Blog の記事 "Debunking Common AMP Myths" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
AMP は、高速なサイトを簡単に作ることができるすばらしい仕組みです。2015 年に登場して以来、ウェブのいたるところで活用され、数千万のドメインで数十億のページを提供するまでになっています。報道や e コマースの領域では、企業が自社のウェブサイトに AMP を実装し、たくさんの成功例が生まれています。しかし、AMP プロジェクトが拡大するにつれて、さまざまな誤解や都市伝説などが流布しているようです。そこで、この機会を活用して AMP についての誤解を解いていきたいと思います。
事実: AMP は、Google が他の企業やウェブ コミュニティのメンバーとともに主導するオープンソース プロジェクトです。
このプロジェクトの開発には、AMP デベロッパーや企業、個人の貢献者が参加しています。ここ 3 年間で AMP の貢献者は 850 人を超えましたが、その 78% は Twitter、Pinterest、Yahoo、Bing、eBay など、Google 以外の企業に勤めています。AMP は、新しいガバナンス モデルに移行しました。新しいモデルでは、エンドユーザーなどの自身ではコードに貢献できない方を含むコミュニティのすべての構成員と、Twitter、Microsoft、Pinterest、The NY Times、Washington Post、AliExpress をはじめとする多くの企業の代表者に明示的な発言権が与えられています。

誤解: AMP は Google.com でしか動作しない。
事実: AMP ページには、ウェブのあらゆる場所、すなわち、すべての配信プラットフォームや端末からアクセスできます。
ユーザーは、配信プラットフォーム(例: 検索エンジン)上のリンクやサイトから AMP ページにアクセスできます。利用可能な状態ならばデフォルトでモバイル上に AMP ページを常時表示するプラットフォーム(例: Google、Bing、LinkedIn、Twitter、Yahoo JP、Baidu。プラットフォームのリストはこちら)が複数あります。一部のプラットフォーム(例: google.com、bing.com)では、追加の処理を行ってコンテンツをキャッシュすれば、ユーザー エクスペリエンスがさらに高速になります。

誤解: AMP はモバイルでしか動作しない。
事実: AMP は、あらゆる画面サイズで動作するように、レスポンシブを意識して設計されています。
いまや AMP は AMP であり、Accelerated Mobile Pages(高速モバイルページ)を指すものではなくなっています。AMP はモバイルだけのものではありません。PC やタブレットなど、さまざまな種類の端末で動作するだけでなく、とても便利なレスポンシブ デザイン機能を備えています。AMP はモバイルや遅いハードウェア、遅いネットワークに優しく設計されているので、PC で使う場合よりもスマートフォンで使う場合の方がより速さを実感できるはずです。なお、サードパーティ プラットフォーム向けの機能には、モバイル エクスペリエンス専用として設計されているものもある点は理解しておきましょう(例: Google のトップ ストーリー カルーセル)。詳細については、こちらの記事をご覧ください。

誤解: すべての AMP ページには、非 AMP 版のページが存在する。
事実: AMP ページは、非 AMP 版と関連付けることも できます が、必須ではありません。
場合によっては、同じページに対して非 AMP 版と AMP 版の両方を持ちたいこともあるでしょう。AMP 移行の初期段階で、テスト版の AMP と非 AMP 版の両方をサポートしたい場合は特にそうです。しかし、これは必須ではありません。AMP がビジネスにとって適切なソリューションだと思うなら、同じコンテンツの 2 つのバージョンを管理する必要はありません。1 つのページだけを選択でき、選ばれるのが AMP ページであっても問題ありません。つまり、各ドキュメントで 1 つのバージョンを構築、管理、監視することで、(非 AMP ページと AMP ページの両方を構築する場合に比べて)メンテナンスコストを下げられます。詳細はこちらをご覧ください。

誤解: AMP のランディング ページは構築が大変。
事実: ほとんどのタイプのページやユースケースにおいて、AMP のランディング ページは 1 週間以内で構築できます。
私たちが接触した開発チームの 80% は、AMP のランディング ページを 1 週間以内で構築したと言っています。とはいえ、AMP の開発にかかる労力はページのタイプによって異なります。1 日以内でできる AMP ページもあれば、もっと時間がかかるものもあります。さらに開発時間を短縮したい方は、amp.dev で無料の AMP テンプレートを確認してみてください。

誤解: AMP は、パブリッシャーや静的なウェブサイト専用である。
事実: Google 検索のクリックのうち、60% 以上がニュース以外の AMP ページによるものです。
AMP は、多くの開発者、パブリッシャーやウェブサイト、配信プラットフォームやテック企業の協力によって誕生しました。最初に AMP がリリースされたときは、主にパブリッシャーに採用されましたが、現在は広告主や e コマース企業も AMP を活用して高速化によるメリットを得ています。こちらのサイトで成功事例をご覧いただけます。

誤解: AMP はインタラクティブな操作をサポートしていない。
事実: AMP コンポーネントを使えば、デザインのカスタマイズやインタラクティブな操作を実現できます。
AMP が最初にリリースされたとき、見た目のデザインに制限がありました。しかし、オープンソース コミュニティとの協力を通して AMP プロジェクトが拡大する中で、デザインのカスタマイズやインタラクティブな操作を実現する新しいコンポーネントが開発されています。現在では、ほとんどのインタラクティブな操作がサポートされています。
BMW、AliExpress、La Repubblica の Rep などの企業は、AMP ですばらしいインタラクティブ性を実現しています。中には、サイトのほとんどのページで AMP を使っている企業もあります。

誤解: AMP は e コマースのウェブサイトをサポートできない。
事実: AMP は e コマースにうってつけです。AMP はウェブページを高速化し、高速化したページによって購入へのコンバージョンが促されるからです。
AMP がリリースされたとき、最初にそれを採用したのはパブリッシャーでした。その後、AMP プロジェクトが拡大する中で、インタラクティブな操作を実現する新しいコンポーネントが構築されています。インターネットで AMP プラットフォームの採用が拡大するスピードには、私たちも驚かされます。AMP を利用すると、高速で美しい e コマース体験を構築できます。詳細については、ブログ投稿「Getting started with AMP for e-commerce(e コマース向けの AMP を始めよう)」や「e コマースに AMP のスピード感を取り入れよう」をご覧ください。

誤解: AMP ページは最新コンテンツを提供できない。
事実: AMP ページのコンテンツを最新に保つ方法は数多くあります。
AMP で最新のコンテンツを提供する場合は、デフォルトの AMP Cache メカニズム(stale-while-revalidate)を使うことも、キャッシュ更新機能を使うことも、動的コンポーネント(amp-list など)を使うこともできます。実装の計画をうまく立てれば大きな成功につながることは、多くの大規模 e コマース企業が実証しています。

誤解: AMP はセキュリティが不十分。プライバシーが保護されない。
事実: AMP フレームワークは、プライバシーとデータのセキュリティを確実に保護できるように構築されています。
通常、AMP のランディング ページは Google AMP Cache から提供されます。Google AMP Cache は、AMP ドキュメントを検証して高速かつ確実に提供するために、AMP 版のランディング ページをキャッシュしています。Google AMP Cache と AMP JavaScript は、ユーザーをトラッキングしない Cookie のないドメインから提供されます。また、AMP にはセキュリティ レビュー プロセスがあり、新しい AMP コンポーネントがリリースされる際には必ずレビューが行われています。詳細については、ブログ投稿「Privacy and user choice in AMP’s software architecture(AMP ソフトウェア アーキテクチャにおけるプライバシーとユーザーの選択)」をご覧ください。

誤解: AMP ページでは、非 AMP ページほどコンバージョンが起こらない。
事実: 正しく最適化された AMP ページは、多くの場合、非 AMP 版よりも高い成果をあげることができます。
amp.dev にもあるように、多くの広告主やパブリッシャーが AMP で成功を収めています。Forrester の調査によると、サイトで AMP を実装すれば、AMP ページの販売コンバージョン率が 20%、AMP サイトのトラフィックが前年比 10%、訪問者当たりのページ数が 60% 増加しました。いくつかの理由によって、AMP ページが非 AMP ページよりも成果が低く見えることがあります。成果が上がらないと感じたときは、以下を確認してみてください。
投稿者: Google モバイルウェブ部門 グローバル プロダクト リーダー、Cemal Buyukgokcesu
Reviewed by Chiko Shimizu - Developer Relations Team
AMP は、高速なサイトを簡単に作ることができるすばらしい仕組みです。2015 年に登場して以来、ウェブのいたるところで活用され、数千万のドメインで数十億のページを提供するまでになっています。報道や e コマースの領域では、企業が自社のウェブサイトに AMP を実装し、たくさんの成功例が生まれています。しかし、AMP プロジェクトが拡大するにつれて、さまざまな誤解や都市伝説などが流布しているようです。そこで、この機会を活用して AMP についての誤解を解いていきたいと思います。

誤解: AMP は Google のみによるプロジェクト。
事実: AMP は、Google が他の企業やウェブ コミュニティのメンバーとともに主導するオープンソース プロジェクトです。
このプロジェクトの開発には、AMP デベロッパーや企業、個人の貢献者が参加しています。ここ 3 年間で AMP の貢献者は 850 人を超えましたが、その 78% は Twitter、Pinterest、Yahoo、Bing、eBay など、Google 以外の企業に勤めています。AMP は、新しいガバナンス モデルに移行しました。新しいモデルでは、エンドユーザーなどの自身ではコードに貢献できない方を含むコミュニティのすべての構成員と、Twitter、Microsoft、Pinterest、The NY Times、Washington Post、AliExpress をはじめとする多くの企業の代表者に明示的な発言権が与えられています。

事実: AMP ページには、ウェブのあらゆる場所、すなわち、すべての配信プラットフォームや端末からアクセスできます。
ユーザーは、配信プラットフォーム(例: 検索エンジン)上のリンクやサイトから AMP ページにアクセスできます。利用可能な状態ならばデフォルトでモバイル上に AMP ページを常時表示するプラットフォーム(例: Google、Bing、LinkedIn、Twitter、Yahoo JP、Baidu。プラットフォームのリストはこちら)が複数あります。一部のプラットフォーム(例: google.com、bing.com)では、追加の処理を行ってコンテンツをキャッシュすれば、ユーザー エクスペリエンスがさらに高速になります。

事実: AMP は、あらゆる画面サイズで動作するように、レスポンシブを意識して設計されています。
いまや AMP は AMP であり、Accelerated Mobile Pages(高速モバイルページ)を指すものではなくなっています。AMP はモバイルだけのものではありません。PC やタブレットなど、さまざまな種類の端末で動作するだけでなく、とても便利なレスポンシブ デザイン機能を備えています。AMP はモバイルや遅いハードウェア、遅いネットワークに優しく設計されているので、PC で使う場合よりもスマートフォンで使う場合の方がより速さを実感できるはずです。なお、サードパーティ プラットフォーム向けの機能には、モバイル エクスペリエンス専用として設計されているものもある点は理解しておきましょう(例: Google のトップ ストーリー カルーセル)。詳細については、こちらの記事をご覧ください。

事実: AMP ページは、非 AMP 版と関連付けることも できます が、必須ではありません。
場合によっては、同じページに対して非 AMP 版と AMP 版の両方を持ちたいこともあるでしょう。AMP 移行の初期段階で、テスト版の AMP と非 AMP 版の両方をサポートしたい場合は特にそうです。しかし、これは必須ではありません。AMP がビジネスにとって適切なソリューションだと思うなら、同じコンテンツの 2 つのバージョンを管理する必要はありません。1 つのページだけを選択でき、選ばれるのが AMP ページであっても問題ありません。つまり、各ドキュメントで 1 つのバージョンを構築、管理、監視することで、(非 AMP ページと AMP ページの両方を構築する場合に比べて)メンテナンスコストを下げられます。詳細はこちらをご覧ください。

事実: ほとんどのタイプのページやユースケースにおいて、AMP のランディング ページは 1 週間以内で構築できます。
私たちが接触した開発チームの 80% は、AMP のランディング ページを 1 週間以内で構築したと言っています。とはいえ、AMP の開発にかかる労力はページのタイプによって異なります。1 日以内でできる AMP ページもあれば、もっと時間がかかるものもあります。さらに開発時間を短縮したい方は、amp.dev で無料の AMP テンプレートを確認してみてください。

事実: Google 検索のクリックのうち、60% 以上がニュース以外の AMP ページによるものです。
AMP は、多くの開発者、パブリッシャーやウェブサイト、配信プラットフォームやテック企業の協力によって誕生しました。最初に AMP がリリースされたときは、主にパブリッシャーに採用されましたが、現在は広告主や e コマース企業も AMP を活用して高速化によるメリットを得ています。こちらのサイトで成功事例をご覧いただけます。

事実: AMP コンポーネントを使えば、デザインのカスタマイズやインタラクティブな操作を実現できます。
AMP が最初にリリースされたとき、見た目のデザインに制限がありました。しかし、オープンソース コミュニティとの協力を通して AMP プロジェクトが拡大する中で、デザインのカスタマイズやインタラクティブな操作を実現する新しいコンポーネントが開発されています。現在では、ほとんどのインタラクティブな操作がサポートされています。
BMW、AliExpress、La Repubblica の Rep などの企業は、AMP ですばらしいインタラクティブ性を実現しています。中には、サイトのほとんどのページで AMP を使っている企業もあります。

事実: AMP は e コマースにうってつけです。AMP はウェブページを高速化し、高速化したページによって購入へのコンバージョンが促されるからです。
AMP がリリースされたとき、最初にそれを採用したのはパブリッシャーでした。その後、AMP プロジェクトが拡大する中で、インタラクティブな操作を実現する新しいコンポーネントが構築されています。インターネットで AMP プラットフォームの採用が拡大するスピードには、私たちも驚かされます。AMP を利用すると、高速で美しい e コマース体験を構築できます。詳細については、ブログ投稿「Getting started with AMP for e-commerce(e コマース向けの AMP を始めよう)」や「e コマースに AMP のスピード感を取り入れよう」をご覧ください。

事実: AMP ページのコンテンツを最新に保つ方法は数多くあります。
AMP で最新のコンテンツを提供する場合は、デフォルトの AMP Cache メカニズム(stale-while-revalidate)を使うことも、キャッシュ更新機能を使うことも、動的コンポーネント(amp-list など)を使うこともできます。実装の計画をうまく立てれば大きな成功につながることは、多くの大規模 e コマース企業が実証しています。

事実: AMP フレームワークは、プライバシーとデータのセキュリティを確実に保護できるように構築されています。
通常、AMP のランディング ページは Google AMP Cache から提供されます。Google AMP Cache は、AMP ドキュメントを検証して高速かつ確実に提供するために、AMP 版のランディング ページをキャッシュしています。Google AMP Cache と AMP JavaScript は、ユーザーをトラッキングしない Cookie のないドメインから提供されます。また、AMP にはセキュリティ レビュー プロセスがあり、新しい AMP コンポーネントがリリースされる際には必ずレビューが行われています。詳細については、ブログ投稿「Privacy and user choice in AMP’s software architecture(AMP ソフトウェア アーキテクチャにおけるプライバシーとユーザーの選択)」をご覧ください。

事実: 正しく最適化された AMP ページは、多くの場合、非 AMP 版よりも高い成果をあげることができます。
amp.dev にもあるように、多くの広告主やパブリッシャーが AMP で成功を収めています。Forrester の調査によると、サイトで AMP を実装すれば、AMP ページの販売コンバージョン率が 20%、AMP サイトのトラフィックが前年比 10%、訪問者当たりのページ数が 60% 増加しました。いくつかの理由によって、AMP ページが非 AMP ページよりも成果が低く見えることがあります。成果が上がらないと感じたときは、以下を確認してみてください。
- 測定とトラッキングの問題: 次の 2 つのセットアップ ガイドに従って AMP ページにアナリティクスを設定していることを確認します。
- 一貫性のないランディング ページ: AMP ページと非 AMP ページの外見が異なる場合、コンバージョン率に影響する可能性があります。AMP のパフォーマンスを正確に評価するには、どちらのランディング ページも同じ外見と機能である必要があります。また、ユーザー フレンドリーなランディング ページを提供することも心がけてください。
投稿者: Google モバイルウェブ部門 グローバル プロダクト リーダー、Cemal Buyukgokcesu
Reviewed by Chiko Shimizu - Developer Relations Team