Google Developers Japan: Android Studio Project Marble: Lint パフォーマンス

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Android Studio Project Marble: Lint パフォーマンス

2019年5月27日月曜日

この記事は Matthew Gharrity による Android Developers - Medium の記事 "Android Studio Project Marble: Lint Performance" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。code { background-color: transparent }

イラスト: Akshay Potnis

最近の Lint パフォーマンスの修正およびピンポイントでボトルネックを特定するツールの詳細この投稿は、Project Marble の詳細とその裏側に迫る Android Studio チームによるブログ投稿シリーズの 4 回目となります。Project Marble は、 Android Studio 3.3 のリリースとともに始まります。このプロジェクトでは、IDE の基本機能を盤石かつ洗練されたものにするため、複数のリリースを対象にして作業を進めています。Project Marble については、これまでに以下のブログを投稿しています。まだ見ていない方はぜひご覧ください。

Project Marble: 変更の適用

Android Studio のビルドを高速化する

Android Emulator: Project Marble による機能強化

以下のブログ投稿は、Android Lint 関係の作業に携わるエンジニア Matthew Gharrity による執筆です。Android Lint数百の検知ツールすぐに実現できたことCésar Puerta

ある Lint チェックで、匿名の内部クラスが一部の Lint データ構造への参照をつかんだままになり、メモリリークが発生する場合がある問題を修正しました。

Gradle から Lint を実行した場合、スレッドのローカル変数と JNI のグローバル参照が Lint を実行する際に使うカスタムのクラスローダーを保持し続け、メモリリークが発生する問題を修正しました。

同じ Gradle デーモンで複数回 Lint を実行した場合、クラスの読み込みが重複して行われる問題を修正しました。

ボトルネックをピンポイントで特定するツール

Lint には検知ツールごとのパフォーマンス特性はなく、これを追加するのは簡単なことではありません。たとえば、Lint は、各ソースファイルに対する 1 回の処理で、数百種類の検知ツールを多重実行しています。考えられるすべての呼び出しパスを検知ツールのコードに含めると、エラーが起きやすくなるばかりでなく、ソースコードが汚くなります。

Lint に通常のプロファイラを使うこともできますが、結果の詳しい調査に時間がかかり、自動化も困難です。エンジニアリングにかけられる時間は限られているので、実際にテストできるサンプルプロジェクトの数も限られます。しかし、特定の形態のプロジェクトでしか発生しないパフォーマンスのボトルネックもあるので、さまざまなサンプルプロジェクトを試すことが重要になります。

プロファイラの結果を詳しく調査する時間があったとしても、CPU トレースによるオーバーヘッドの問題があり、CPU サンプリングにおけるセーフポイントのバイアスも懸念されます。

デベロッパーがカスタムの Lint チェックを書くこともできるので、手作業で内部チェックを行ってボトルネックを見つけたとしても、サードパーティによるチェックのボトルネックを特定する際には役立ちません。

YourKit Probeandroid-studio-gradle-testNumber of probe hits: 4720354 Total time in LintDriver.analyze(): 221482ms Total time inside detectors: 177446ms InvalidPackageDetector 176853ms MergeMarkerDetector 363ms GradleDetector 38ms PrivateKeyDetector 27ms TrustAllX509TrustManagerDetector 25ms CordovaVersionDetector 18ms UnusedResourceDetector 13ms ManifestDetector 12ms MissingClassDetector 10ms [...] メモリ割り当てのプロファイリングで余分な計算を探すメモリ割り当てのインスツルメンテーションTotal allocations within detectors: 262 MB MergeMarkerDetector 240 MB PrivateKeyDetector 7 MB GradleDetector 6 MB AndroidTvDetector 2 MB [...] YourKit Probe の詳細オープンソースとして GitHub で公開

現在の Probe は、YourKit に同梱されている Java バイトコードのインスツルメンテーションエージェントを使っています。このプロファイラは無償ではありません（ただし、無償の試用版もあります）。理論的には、このツールを別のインスツルメンテーションエージェントに対応させることも可能です。

解析や型の特定など、かなりの量の事前計算が行われていますが、これは個々の Lint 検知ツールの処理として計上することはできません。事前計算フェーズにパフォーマンスの問題が存在する場合、この Probe で問題を発見することはできません。

個々の検知ツールのパフォーマンスの数値は、キャッシュの効果によって変わってくる可能性があります。たとえば、初めて実行する Lint チェックでは、最初の呼び出しで解決されるキャッシュミスの影響を受ける可能性があります。

まとめパフォーマンスのヒントバグを送信lint-dev メーリングリストTakeshi Hagikura - Developer Relations Team

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