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Firebase Analytics のアトリビューションの解説
2017年5月12日金曜日
この記事は デベロッパー アドボケート、Todd Kerpelman による Firebase Blog の記事 "
Understanding Attribution in Firebase Analytics
" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
Todd Kerpelman
Developer Advocate
クイズがあります。ユーザーをアプリに誘導するために、2 つの広告キャンペーンに投資したとします。数週間後、次のことが判明しました。
広告キャンペーン #1 の結果は 500 クリックでした。
広告キャンペーン #2 の結果は 300 クリックでした。
より効果的な広告キャンペーンはどちらでしょうか。考えるまでもないことですね。広告キャンペーン #1 への投資を倍増すべきでしょうか。
ちょっと待ってください。次のことが判明したとしたらどうでしょう。
広告キャンペーン #1 の結果は 500 クリックでした。
しかし、アプリをインストールして開いたユーザーは 80 人だけでした。
ユーザーが支払った金額は平均 $1.20 でした。
広告キャンペーン #2 の結果は 300 クリックでした。
しかし、230 人のユーザーがアプリをインストールして開きました。
ユーザーが支払った金額は平均 $6 でした。
さらに、100 人のユーザーがニュースレターに登録しました。
こう分析すると、2 番目の広告キャンペーンの方が効果的ではありませんか。
これがアトリビューションの背景にある
考え方
です。アトリビューションはアプリのアナリティクスに有用であり、アトリビューションにより、ユーザーを引き込むキャンペーンだけでなく、最も重視すべき価値の高いユーザーを引き込んでいるキャンペーンを特定できます。
アトリビューションは、マーケティングの学位を持つ人々が何か月も費やして研究すべき複雑なトピックですが、ここでは、アトリビューションの仕組みとアトリビューションをビジネスに役立てる方法について簡単に説明します。
通常、アプリがバナー広告または動画広告をリクエストすると、その広告を配信しているネットワークはユーザーの ID For Advertisers(IDFA)(iOS 端末の場合)または広告 ID(Android 端末の場合)を認識します。これらの ID は、アプリ内広告主が個々のユーザーに関する情報を識別するための一意の端末 ID として機能するとともに、ユーザーのプライバシーを保護する手段となります。これらの ID は個人を特定できる情報に関連付けられていません。ユーザーは、必要に応じて ID を非表示にしたり、リセットしたりできます。
ユーザーが広告をクリックすると、広告を配信しているネットワークのサーバーでは、ユーザー(IDFA / 広告 ID で識別される)が広告をクリックしたことが認識されます。
次に、ユーザーが適切なアプリストアに誘導され、アプリをチェックします。すべてが順調に進むと、このユーザーは App Store または Play ストアからアプリをインストールして開きます。うまくいきました。
ここで、Firebase Analytics を使用して、価値の高いユーザーを引き込む際に、この特定の広告キャンペーンがどの程度貢献したかを評価してみましょう。評価するには、Firebase Analytics の [Attribution] タブで、使用している広告ネットワークを選択します。現在、連携している広告ネットワークが約 50 あり、さらに毎月追加しています。
広告キャンペーンの詳細を入力すると、キャンペーン URL を取得できます。この URL は元の広告主に送信できます。
通常、広告ネットワークに関して共有される情報は、ソース、媒体、キャンペーンの 3 つに分けられます。別のネットワークではこの情報が少し異なる方法で記録されることがありますが、この 3 つのカテゴリが通常の階層的分類になります。
ソースは通常、広告ネットワーク自体です(Vungle や AdWords など)。
媒体は通常、表示された広告の種類を記録します(ゲーム内バナーや全画面のインタースティシャル動画など)。
キャンペーンは通常、実行された特定の広告キャンペーンを識別します(Elevator fight や Swimsuit model on a horse など)。
広告ネットワークでは、ユーザーを App Store または Play ストアにリダイレクトする前に、この新しい URL を使って、ユーザーが広告の 1 つをクリックしたことを Firebase に通知できます。
その後、コンバージョン イベント(アプリを初めて開いたイベント、購入イベント、アプリを友人と共有したイベントなど)として指定した重要なイベントをユーザーがアプリで実行すると、Firebase Analytics では、そのユーザーを引き込んだ広告キャンペーンが認識されます。
次に、広告キャンペーン パラメータにより、Firebase Analytics 内でこれらのイベントをフィルタリングできます。たとえば、
first_open
イベントのアトリビューション レポートを参照すると、最も多くのユーザーを引き込むことに貢献した広告ネットワークを特定できます。
さらに、
in_app_purchase
イベントで最も高い収益をもたらした広告キャンペーンを特定したり、[Yes, I'll review your app!] ボタンをクリックしたユーザーを引き込んだ広告ネットワークを特定したりすることもできます。Firebase Analytics イベントでトラッキングできるすべてのものをコンバージョン イベントとして指定した上で、アトリビューション レポートを参照することができます。
ポストバック
Firebase Analytics では、広告ネットワークから属性情報を受け取ることに加えて、広告ネットワークに情報を送り返すことができます。これは、マーケティングの専門家の間で「ライフサイクルの完了」と呼ばれる概念です。実際には、誰もそう呼んでいません。私の造語です(しかし、適切な用語だと思いませんか)。Firebase では、ユーザーがアプリ内で重要なコンバージョン イベントを完了したことを広告ネットワークに通知できます。これは、ポストバックという呼び出しによって行われます。
たとえば、特定のユーザー(IDFA / 広告 ID で識別される)が誘導されてアプリを初めて開いたことを、アプリから広告ネットワークにレポートするようになっていれば、広告ネットワークはこの情報を活用して、数日のうちにサービスを改善できます。第一に、広告ネットワークはこのユーザーがアプリをすでにインストールしていることがわかるので、インストール済みのアプリの広告の表示を停止できます。また、この情報を使用して、このユーザーが今後興味を持つ可能性のあるアプリを判断することもできます。
Firebase Analytics でポストバックを設定することはとても簡単です。Firebase コンソールを使用して、ネットワークにポストバックするコンバージョン イベントを決定します。通常、その広告ネットワーク固有の情報を少し追加します。
このネットワークにすべてのコンバージョン イベントをポストバックしたり、この元のネットワークのみからのイベントをポストバックしたりすることもできます。すべてのコンバージョン イベントをポストバックすると、すべての広告ネットワークに適切な学習機会を提供することになります。Firebase では、ポストバックを送信する前に、関連する他のネットワークが匿名化されます。つまり、広告ネットワークは特定のユーザーがアプリでコンバージョン イベントを完了したことを認識できますが、
どの
広告ネットワークと競合していたかを知ることはできません。
Dynamic Links の場合
Firebase Dynamic Links を使用すると、ソース、媒体、キャンペーン名にトラッキング パラメータを設定できることに気付くでしょう。すでによくご存知ですね。
Firebase Analytics で広告キャンペーンの効果を評価する場合と同じように、Firebase Dynamic Links の効果を評価できます。これらのトラッキング パラメータを Dynamic Links に追加すると、広告キャンペーンと同じように、Firebase Analytics のアトリビューション レポートで効果を確認することができます。また、ユーザーを引き込んだ広告キャンペーンごとにコンバージョン イベントを表示できると同様に、ユーザーを引き込んだ可能性のある Dynamic Links ごとに表示することもできます。
ただし、Firebase Dynamic Links は、マーケティング以外のコンテキスト(ユーザー間で共有したり、ユーザーをウェブサイトからアプリに誘導したり、ソーシャル メディアの投稿でアプリにリンクしたりするアクション)での使用が最適であることに注意してください。広告キャンペーンの効果を評価する場合は、これらの広告ネットワークですでに確立されている従来の方法と Firebase が提供するキャンペーン URL を使用する必要があります。
ぜひお試しください。
Firebase Analytics のアトリビューションの概要を説明しました。アプリ内でアトリビューションをまだ使用したことがない場合は、ぜひ試してみてください。投資している広告ネットワークに関して驚くべき発見があるかもしれません。
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