このオープンソース プロジェクトは、誰もがモバイルウェブを快適に使えるようにするという共通の目的のもと、数社のサイトオーナーやテクノロジー企業が集結して
2015 年 10 月に始まりました。今回、これらの主要な配信プラットフォームが加わることは、プロジェクトにとって大きな一歩となります。
Bing や Pinterest、さらに Google や LinkedIn といった多彩な企業が AMP をサポートしています。その数は拡大を続けており、今回、Baidu、Sogou、Yahoo Japan が加わります。AMP 対応の記事は、未対応の記事と比べて滞在時間が 10% 増加しています。ニュース フィードにとって、滞在時間はもっとも重要な指標です。 サイトオーナーやウェブサイトにとっての AMP の価値は、それぞれのプラットフォームをまったくカスタマイズする必要がなく、一度 AMP ページを作れば、サポートされるすべてのプラットフォームで動作を続けることです。AMP の採用が拡大していることこそ、その価値を実証するものです。
あらゆる主要な CMS システムが積極的に AMP をサポートしているので、AMP ページの構築は今までになく簡単になっています。 これからの 2 日間(訳註:記事公開当時はAMP Conf 2017の当日でした)で、
Relay Media や
Postlight などのいくつかのテクノロジー インテグレータ企業の話を聞くことができます。ソリューションをゼロから構築したり、数日から数週間という規模で既存のウェブ アーカイブを移行する場合に役立つでしょう。
このエコシステム全体によって、社内のテクノロジー リソースが常に利用できるとは限らない小規模なサイトオーナーやウェブサイトでも、簡単に AMP ページを作成、発行できます。 たとえば、すでに数多くのサイトを AMP 化し、今後数週間でさらに 3 億以上のブログの移行を検討している Tumblr の例があげられます。
ニュース関連のサイトオーナーの多くは、継続的に新しい AMP ページを作成していますが、世界中の e コマース、旅行、レシピなどの多様なウェブサイトでも AMP の採用が進んでおり、日々新しいサイトが追加されています。 e コマース企業の中でいち早く本番環境に
AMP を導入したのが eBay です。eBay は、カンファレンスでデベロッパーを対象に、AMP に賭けた理由、その活用術や利用のコツ、その途上で生まれた新たな指標などについて説明する予定です。 同様に、インド有数の小売企業 SnapDeal も AMP を全面的に採用し、1 日当たりの注文数が 52% 増加しています。
AMP では、サイトオーナーやウェブサイト向けに多くの収益化オプションも提供されています。これには、ネイティブ広告からアナリティクス トラッキング、さらに最近
Cloudflare が開始した AMP 広告の検証と最適化サービスまで、さまざまなものがあります。
さらに私たちは、
AMP フレームワークを広告にも適用し、広告の高速化、軽量化、セキュリティ強化も行っています。 最近 AMP ファミリーに加わったばかりのネイティブ広告仲介業者 Triplelift は、AMP 広告を使って、従来よりも 3 倍軽く、6 倍高速に読み込める広告を配信しています。さらに、AMP 広告は視認性もはるかに優れており、CTR と eCPM が 13% 改善しています。
その他のケーススタディは、こちらからご覧ください。
今回初めて行われる AMP カンファレンスの中核にあるのは、コミュニティです。 GitHub では 1 万人近くのデベロッパーが開発にあたっており、数百人がバグを報告し、さまざまな企業の 300 人以上のユーザーがコードに貢献しています。 その誰もが AMP を改善する役割の一翼を担っています。これは、協調作業を行うことによって、AMP があらゆる可能性に応えるモバイルウェブを実現できることを実証するものです。
このイベントが、今後も継続していくことを願っています。 実際に足を運べない方もご安心ください。
こちらから、ライブ ストリーミングをご覧いただくことができます。