リロードは
長きにわたりウェブブラウザの重要な機能であり続けています。しかし、ウェブ プラットフォームで革新が起こり、ネットワークの接続性やコンテンツの使用パターンが変化しているにもかかわらず、その機能は長年の間、元の動作から変化していません。ブラウザがページのリロードを行う際、キャッシュされたリソースをまだ利用できるかウェブサーバーに確認します。このプロセスはバリデーションと呼ばれ、通常
1 ページあたり数百件のネットワーク リクエストが、
数十個のドメインに対して発行されます。モバイル端末の場合、
遅延が大きく接続の継続が不安定という性質上、この動作が重大なパフォーマンスの問題につながる可能性があります。Chrome の最新版では、ページのリロード動作が改善され、リロードが 28% 高速化、バリデーションのリクエストが 60% 少なくなりました。
通常、ユーザーはページが壊れているか、コンテンツが古いと思われる場合にリロードを行います。一般に、壊れたページは既存のリロード動作で正しく表示されますが、通常のリロードによる古いコンテンツの更新は効率的ではありません。これは特にモバイルで問題になります。リロード機能は元々、ページの破損が頻発していた時代に設計されたため、両方のケースに同時に対応しようとしたのは当然の成り行きです。しかしウェブページの質の向上に伴い、このような心配をする必要は以前と比べてかなり少なくなっています。Chrome の最新版ではリロード動作が簡素化され、古くなったコンテンツの更新処理が改善されています。具体的には、メインのリソースのみがバリデーションの対象となり、その他のリソースは通常のページ読み込み動作に基づいて処理されるようになりました。この新しい動作によって、キャッシュされたリソースが最大限に再利用され、遅延は短くなり、電池やデータの使用量も少なくなります。
一見小さな変更ですが、この新しい動作によってリロードが 28% 高速になり、帯域幅と電池の消費量も少なくなります。また、Facebook から提供されたデータでは、Chrome は他のブラウザに比べ 3 倍のバリデーション リクエストを送信していました。新しいリロード動作とそれに関連するいくつかの変更によって、現在は Chrome での
ページのリロードが 28% 高速になり、バリデーション リクエストが 60% 少なくなった ことが Facebook により報告されています。
お気に入りのウェブサイトから最新のコンテンツを取得したり、地下鉄で不安定な接続から回復する際、高速になったリロードが役立つことを願っています。
Posted by
Takashi Toyoshima - Chrome Team